話の中には、時々しょうもないものが顔を出すことがあります。

自分の意見の根拠を聞かれ、ちょっと困ったときに便利な言葉がこれです、「え、だってそれって常識でしょう。」。

それが常識だと強弁されると、そうではなかろうと思ってもなかなか反論するのは難しいものです。

便利だから、皆さんついつい使ってしまうんだけれど、万人に共通する常識なんてそんなに多いものでもないのです。

なぜなら人の知識レベルなんてテストで0点の人から100点の人までいる訳ですからまったく当てにはなりません。

言い訳に使うのならまだ良いのですが、普通の話の時でもそれは常識と思い込んでいる人に、違う考え方を説明しようと思うと大変難しいことが多いのです。

うちで造っている家はその意味では常識外れの家なんです。なんたって、このくそ暑い日にすら出来る限りエアコンを使わないで生活できる家を造るのですから。

これをエアコンは使って当たり前の人に説明しようとすると、これが難しい。

この時、暑ければエアコンを入れれば良い、が常識になっているというわけです。

その常識だって20年前は常識だったんですか？　時代がもし違えば決して常識ではなかったはずです。

大切なのは、それがコモンセンスかどうか？ではなくて、これからの方向性として正しいかどうかなんです。

仮に非常識だったとしても、生活の方向性として正しいことは一杯あります。それこそ刹那的な常識ということばに惑わされず、正しい方向を向いて生活したいものです。