循環型社会の家造り-15
2019.01.22
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ブログ
成長を重ねて木材として伐採された木の断面を見ると、中央に大きな赤黒い部分がありその周辺を白い部分が取り巻いているのがわかります。
実は樹木の中で生きている部分、つまり成長活動を活発に行っているのはこの周辺部の白いところだけなのです。
大部分を占める中央の赤黒い部分の細胞はほとんど活動してはいないのです。
つまり木というのは不活性になってしまった細胞が幹として全体を支え、その周りが成長し歳を経て幹に取り込まれていくことを繰り返しながら太く大きくなっていくのです。
また表面の生きている部分は非常に糖分が多いところで、倒すとすぐにカビが生えたり虫がついたりします。
中心の赤黒いいわゆる心材と呼ばれる部分が安定しているのに対して、辺材と呼ばれるこの表層部分は不安定な部分でもあります。
木材の伐採というのは秋から冬にかけて行われ、春から夏の温暖な季節には行いません。
これは切り倒された木の表層部分が、虫に食われたりカビたり腐ったりするのを防ぐためでもあるのです。