SDG’Sを目指して -29【なぜ今、パッシブ住宅なのか?】
2021.09.14
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2-3、「高断熱、高気密住宅」とは?
ここでよく耳にする「高断熱、高気密住宅」とは何なのか説明しましょう。
まず「高断熱住宅」とは、国の定めた標準仕様書の中で「新省エネルギー基準」という断熱基準を満たしている住宅をいいます。
標準仕様書内の「新省エネルギー基準」では、全国の地区ごとに断熱材の材料とその厚さが示されています。具体的にここⅣ地区の静岡県では、A種のグラスウールであれば外壁に70ミリメートル、天井面に100ミリメートル、洋間の床に50ミリメートル、以上の仕様であれば良いことになっています。
この程度の仕様は、市場環境の厳しい地場の工務店ですらすでに何年も前に行っていた仕様であり、ことさら「高」と付けるほどの基準ではないことを申し添えておきます。
また、大手のハウスメーカーで住宅の断熱性能を表す数値として、「Q値」というものが使われることがあります。これは「熱損失係数」といわれるもので「家の外と中との温度差が1℃の時に、家全体から逃げていく熱量を床面積で割ったもの」です。ただし、理想空間内での実験棟での数値しか計測できないでしょうから、実態を表すものかどうかは疑問が残ります。まあ、数値が低いほうが断熱性能は良いとご理解ください。