なぜ、天竜杉か?-3

2019.09.17
category: ブログ

1-2、今の国の姿勢(二酸化炭素削減への取り組みについて)

 このような地球の破滅を迎えないために世界的な取り組みが行われています。

 1992年にスタートした「気候変動枠組条約」は世界の国々が参加して地球全体の温室効果ガスの濃度を安定させることを目的とした、もっとも大きな国際会議です。

 1997年12月に日本で行われた第3回京都会議(地球温暖化防止京都会議と呼ばれているものです)では、先進国それぞれの温室効果ガスの削減目標が定められました。

 もちろん日本の目標値も定められました。
それは「1990年の温室効果ガスの排出量を基準に、2012年までにその6%を削減する」というものです。
 ただ現実には、1995年時点で逆に10%増えてしまっているのが現状であり目標到達はたいへん困難な状況であるといわざるを得ません。

 しかしながら「温室効果ガス6%削減」は国際会議での約束であり、国会でも批准された以上絶対に果たさなければならない国際的な使命なのです。
日本は国の施策として更なる省エネルギーや二酸化炭素排出削減を進めざるを得ない状況であり、その役割を家造りや森林活性化などにも求めています。

 具体的に国は6%の二酸化炭素削減量のうち、約3分の2にあたる3.9%を国内の森林が吸収する分として計上しています。
狭い国内でこれから森林化が進んでいくわけでもないのにどうして現状から3.9%もの量の二酸化炭素を森林が吸収増大できるのでしょうか?

 実はこれは「現状の森林をそのままにして、森林の拡大で二酸化炭素の吸収量を増やしましょう」ということではなく、「国内の50%以上を占める人工林の積極伐採によって二酸化炭素の吸収量を稼ぎましょう」ということなのです。