地域工務店の家造りは本当に時代遅れなのか? — 2.「点」の接合と「面」の摩擦——仕口の真価
2026.03.09
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現在建築基準法では、木材同士の接合は「金物」による補強が義務付けられています。
ボルトやプレートで固定すれば、確かに引き抜き強度の数値は跳ね上がります。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
金物は「点」で木に食い込みます。
大地震の際、その一点に巨大な応力が集中し、木材自体を裂いてしまう「割裂(かつれつ)」を引き起こすリスクがあるのです。
一方で、大工がノミで刻む「仕口(しぐち)」や「継手(つぎて)」は、木と木を複雑な凹凸で噛み合わせる技術です。
アリ掛け、鎌継ぎといった伝統的な技法は、接合部全体が「面」で接触します。
地震が来た時、これらの接合部はわずかに「めり込む」ことで衝撃を吸収し、摩擦によって熱エネルギーへと変換して逃がします。
さらに、金物は結露によって錆び、周囲の木を腐らせる「内部結露」の原因になりますが、木と木を組んだ仕口は、乾燥が進むほどに細胞同士が固く締まり、数十年、100年と経つほどに強固な一体感を増していきます。
行政の評価は「新築時の引き抜き強度」しか見ていませんが、大工は「100年後の接合部の健全性」を設計しているのです。





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