SDG’Sを目指して -10
2021.09.06
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ブログ
これでは産業の中で林業は成り立たず衰退していく一方です。労働別の就業者数を見ても1955年頃の山林労働者は52万人でしたが、今ではこれが7万人にまで減ってしまいました。「人工林」はあくまで人の手が入ってはじめて森として機能する森林です。戦後植林され下草刈りや間伐を繰り返してやっと主伐期を迎えるのに、20年以上も手入れがされていない民有林が大半になってしまいました。しかも山持ちは都会に出てしまっていたり、手入れができる人も老齢化が進み、実際に山の手入れをする人がほとんどいないのが実情です。枝打ちや間伐作業に補助金が出ても実際にやれる人がいないのです。
この山林労働者の数が、20万人から30万人にまで復活しなければ日本の山林は維持していけないといわれています。
日本の山の荒廃は、今になって明らかになったわけではありません。林業の危機をそのまま生活の危機としてきた林業関係者はずっと以前から「山が国や地域にとって大切な資源であること」「その山にお金が還らないから、人が去り荒廃していること」を、悲痛な叫びとして訴えてきました。