SDG’Sを目指して -30【なぜ今、パッシブ住宅なのか?】
2021.09.14
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次に、「高気密住宅」です。この指標として「C値」というものが使われます。
「C値」というのは「単位面積あたりスキマ面積」といわれるもので、「家全体の持っているスキマ面積の総量を、床面積で割ったもの」つまり、「その家が1平方メートルあたり、何平方センチメートルのスキマ面積を持っているか」ということを示したものです。当然その数値が低いほど密閉度が良い、つまりは気密化されているということです。
この「C値」が、北海道、青森県、秋田県、岩手県においては2.0以下、その他の地域では5.0以下の住宅を「高気密住宅」といいます。
これもまた実験数値でしか厳密にはわからない数値なのですが、一般的に従来の在来工法の木造住宅で3.0~4.0、パネル工法やツーバイフォー工法では2.0くらいだといわれています。
つまりこれも現在の標準仕様で確かな施工さえしていれば、すべての家が「高気密住宅」といってもかまわないくらいの基準なのです。
さらに、これらの基準も単に数値だけのものであり、個々の家で行われる開口部の処理とか庇の有無など、温熱環境に与える他の要素はいっさい無視したものであることをご理解ください。
さて、実際の市場においては前述の基準よりもはるかに進んだ「高断熱、高気密住宅」が凌ぎを削っているわけですが、はたして本当に目指すべき「省エネルギー住宅」の姿なのでしょうか?