国産材と輸入材

なにで造るのか

 国産材衰退の流れは浜松でも同じで、地元天竜の山も荒廃しているのです。
 
 しかしながら日本の山の荒廃、浜松の山天竜の荒廃は、今になって明らかになったわけではありません。

 林業の危機をそのまま生活の危機としてきた林業関係者はずっと以前から「山が国や地域にとって大切な資源であること」「その山にお金が還らないから、人が去り荒廃していること」を悲痛な叫びとして訴えてきました。

 国は補助金を出し、林業家は幾多の国産材利用の推進運動を繰り広げ、また心ある人はボランテイアを募り自ら山に入り荒廃を食い止めようとしました。

 しかし、それらも有効に機能することなく、現在もさらに荒廃が進みつつあるのが現状です。

 今の地球環境を考えると、地球温暖化防止のために二酸化炭素を削減しなくてはなりません。

 京都議定書では日本も6%削減を国際的に約束してしまっており、国はその内の3.9%分を「人工林」の積極伐採によってまかなおうとしています。

 さらに先の総理大臣は将来的にはそれから25%をも削減すると約束してしまいました。

しかしながら国産材の需要が少ないために林業は衰退し、山は荒廃している現状です。

 このままの状態では、日本は国際的な約束は守れないし、地球環境はますます悪化していってしまいます。

 この悪循環を断ち切り善循環に切り替える唯一の方法は、国内林業の再生しかありません。

 国産材が積極的に活用され、林業が助成金などに頼らずに産業の中で自立することでしか解決の方法はないのです。

 そして期待される国産材の用途の最大にしてほとんどが、木造住宅なのです。

 これが国産材を家づくりの材料に使わなければならない理由です。