家の値段とは?

どう考えるのか

 お客様と話を始めるとたいがいの方が、「ところでアズさんの家っておいくら位なんですか?」と聞かれます。

この質問がいつも苦手で困っています。

何故って、この言葉はお客さんの方の言葉ではなく私の方の言葉だからです。何を言っているんだ、と怒られそうですが本当なんです。

うちに来るほとんどの方は他の会社の話などを聴いているので、どこの会社がだいたいいくらくらいの家、ここはいくらくらい、と値踏みをするのでしょうが、実はそれ注文住宅の世界ではまったく間違っています。

皆さんが聞いて来る値段というのはほとんどの場合、規格型の住宅の単価だったり、ひどい物では本体価格などという訳の分からない坪単価と称する物だったりします。

つまりはその会社ごとに勝手に決めた仕様で住宅を立てた場合のもので、そもそも全てがオーダーメイドで建築すべき注文住宅の値段とはかけ離れた物だからです。

うちに来るお客様のほとんどが洗脳されていることのひとつがこれで、建築というものは縛りが多く、あれも出来ないこれも出来ないと会社ごとに聞いてきた事を真に受け過ぎているのです。

元来建築というものは、外壁や屋根の仕様はもちろんの事、柱や梁の寸法からはては鉄骨か木造かの選択さえ自由なのです。

つまりを話をはじめた段階でどのような仕様どころか、どの位の規模かも分からない状態で値段など絶対に言えるものでは無いのです。

むしろ逆で、この段階においてはうちの方からの質問として、どの位の総予算で全体を予定しているのですか、と聞きたい事項なのです。その話を聞いたうえでこれからの設計やら仕様やらを決めて行くための話を進めていくのです。

建築と言うまったく自由な手法で住宅を持とうとするならば、すべてが自由でその選択によって値段は大幅に違ってくるのは当然の事なのです。