「ひきこもり」とは?
どう考えるのか
最初は「おいてきぼり感」や「孤立感」から始まるひきこもりは、段階をおって摂食障害や脅迫性神経障害、はては妄想により家庭内事件や社会的事件をひきおこすこともあります。
当人は、対人不信や対人恐怖症というトラウマ(心の傷)を抱えているために、なかなか脱却しません。そのため、思春期発生の不登校と18~20歳のひきこもり者の約8割(推定)が大人組に移行してしまっており、それが蓄積してゆくというのが現状です。
したがって、ひきこもりの当事者は大半が大人であり、それを支える親たちの高齢化も、非常に大きな問題です。十数年にも及ぶひきこもり期間、高齢化した親たちだけでは大人になった子供を支えきれず、家庭の危機的な状況は深刻さを増すばかりです。
現在、大人のひきこもり者の数は推計で129万人といわれています。これに予備軍である思春期の不登校者34万6千人をあわせると、163万6千人。
なんと30軒に1軒の割合で、ひきこもりを抱える家庭があるのです。
特に精神的な障害がきっかけではなく、自宅や自室に6ヶ月間以上の長期間ひきこもって社会参加できないでいる、中学校卒業段階以降の青年の状態をいいます。
不登校の問題と区別するために、現役の小中学生は含まないと定義されています。