住宅の平面だけを間取ってはダメ、空間を区切ること

どう考えるのか

住宅の図面というものは昔から平面図を基本にして書かれてきました。

 ですから一般の方が何かを図面化しようとした時、それは必ず水平の同一面が基本になってしまいます。

 つまり、建物は立体であり、3次元であるはずなのに、その構成を考えるとなると、1階は1階、2階は2階という平面で分けてしか考えられないのです。

 また戦後入ってきた西洋風の○DKや○LDK、という大量生産型の個室偏重主義の言い方が、家造りの発想をすべて個室の集合体にしてしまいました。四角の箱を横にどう並べるかが住宅の間取りという事になってしまったのです。

 しかしながら先ほど言ったように建物は1つの空間として立体なのであって、決して立体の箱の集合体ではないのです。

 この事に気が付かないとなかなか家造りの自由な発想は生まれないのですが、いずれにしても家造りをお考えの時にはくれぐれも1、2階を別々にして、それぞれの平面でしか考えないような間取りはおやめになり、自由な発想で縦の空間を想像してみることを、私達プロと一緒になってしていただきたいのです。