吹抜けの大空間と室内通気の工夫
どう考えるのか
アズのパッシブデザイン住宅で鍵を握るのが「風」です。住宅の室内にいかに上手に取り込み、排熱をしながらスムーズに抜いていくか。
その秘訣の一つ目が実は「脱個室主義」なのです。
住宅を個室の集合体とせず、1、2階とも合わせて一つの空間として計画することが、パッシブデザインの第一歩になります。
次にひとつの空間になった住宅の西から東へ、南から北へと直線的に対面する位置に窓を配置します。
住宅を直交する2方向に直線で抜ける風の道を作ることが涼しさの秘訣です。
さらに、2階でも同じことを計画します。
そして内部のどこかで1、2階がつながるような工夫、つまり階段室以外にも吹抜けのようなつながりを持つことです。
このことで住宅の1階から侵入した風は、内部の熱を奪いながら温められ上昇し、住宅の2階から熱と共に排出されます。
こうして風は住宅の下から涼しさを運ぶと同時に、上から室内の排熱をしてくれます。