SDG’Sを目指して -51【なぜ今、パッシブ住宅なのか?】
2021.09.25
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またこれらの空間を室内の温熱に作用させるためには、この家の断熱がこれらの空間の外側で、床下から(つまりは基礎部分から)屋根面まで断熱されることが必要になります。外断熱にする必要はありませんが、壁内に空間を確保するために断熱材は高性能のボード系断熱材を使用する必要があります。具体的には『季の家』では、公庫仕様書中のF種という最高ランクのボード系断熱材を使用しています。この意味においても『季の家』は高断熱住宅でもあることが前提になっています。
さて、外部から遮断されたこの床下、壁内、天井内、屋根裏の空間に計画的に、常に下から上に向かって風を抜く工夫です。
まずは風の取り込み口です。もちろん床下に設置します。この床下給気口に仕掛けがあります。これまで在来工法で使われていた「地窓」は、単に防虫網の付いたスリットでした。これでは床下だけには風が入りますが、同時に床下から抜けているだけで床下だけの通気には役立っていましたが、構造体すべての通気はできていませんでした。そこでせっかく入ったこの風を、逃さずに屋根裏まで運ぶ工夫が必要なのです。