循環型社会の家造り-77

2019.03.28
category: ブログ

 高すぎればダニやカビが繁殖するし、低すぎればウイルスが活発になる。
 湿度の調節、これを調湿といいますが、案外たいせつなものであることがお分かりいただけましたでしょうか。

 自然素材の持つ「呼吸する素材」という特徴はこの「調湿性能」があるということなのです。調湿は、湿気を吸ったり吐いたりすることでおこなわれるため、これを「吸放湿性」とも言っています。

4-5、住まい方と自然素材

 では、この自然素材だけを使って家を造れば、ダニもウイルスもいない家になるかといえば、決してそうではありません。

 これらは、表面に接する空気から湿度のやりとりをするだけで、室内のすべての湿気の吸放湿をする訳ではないのです。
当然その量は微量であり、湿度の微調整をしてくれる程度、と考えるのが妥当です。

 また、即効性を期待することも誤りです。
 「自然素材」は、春夏秋冬の季節の環境変化のリズムにあわせて、湿度調整の役割を果たします。
台所での煮炊きや、浴室の出入りによる急激な水蒸気の発生に対しては、当然、換気によって対応する必要があります。