皆さんは毎日こうして生活を送っているのだけれど、そのベースになるお住いに関して求めるものがちゃんとあるのだろうか？

つまり私のように子育てが終わって自分の生活だけになってしまった身と、これから子育てしなければならない人とではまったく要求が違うはずである。

しかしながら、この求める機能という意味ではなく、住宅の元の部分で求められる本質みたいなものは、じつは必要とされるものではなく、その人の趣味によって決められるようなものなのである。

つまり、どのような状況の人であっても、その人の住いとしてこんなものが俺の家だ、といえるものをちゃんと持つことが大切なんです。

先ほどの時代で求めたい機能というのは、数年の単位で変わっていきます、しかしながらその家の本質さえ大事に出来るのなら、いかようにも変化させられるのです。

もっといえば、そんなチマチマした機能などというのは、家の本質の前ではチッポケなものなのです。

問題は一般の人たちはその小さな機能ばかりに振り回されているということなんです。

その大事な本質が見えないと、家造り自身がボンヤリしたものになってしまって、どこかの誰かに言われたことをそのまま鵜呑みにしてしまった、みたいな失敗例が多くなってしまいます。