循環型社会の家造り-2
2019.01.161、 なぜ、地域の乾燥材で家を建てねばならないのか?
なぜ、地域材を使わなければならないのか?
この説明の前段としてまず「今の地球環境の問題」「今の国の姿勢」「今の郷土の山の状態」を知ってもらわなければなりません。
1-1、今の地球環境の問題(地球温暖化について)
地球温暖化問題、二酸化炭素削減問題などといわれてずいぶん長い月日がたちましたが、どのような問題なのかもう一度整理してみましょう。
私たち生物が生きていられるのも今の地球が場所によって差があるにしても、生物が生きてゆくうえで最適な温度に保たれているおかげです。そのしくみはどうなっているのでしょうか?
地球は常に太陽によって暖められ、同時に宇宙に熱を吐き出しています。地球の表面をおおっている大気は太陽からの光線や熱線を地表まで通過させるとともに、宇宙に逃げようとする熱を捕らえて地球を最適な温度に保っています。それは温室のガラスのような働きとよく似ています。温室のガラスは太陽光線は通しますが、温室から外へ逃げようとする熱はさえぎります。そこで大気のこのような働きを「温室効果」と呼び、この効果をもたらす大気中の二酸化炭素やメタン、フロンなどのガスのことを「温室効果ガス」と呼んでいます。もし大気中にこの「温室効果ガス」がなかったら、地球の平均気温はマイナス18℃になってしまうそうです。まさに生物にとって最適な温度を保ってくれている功労者なのですが、逆にこのガスが増え続けると地球の温度が上がりすぎてしまうという問題が起こってきます。]
人類は18世紀の産業革命を境に産業活動が活発になり、石炭や石油の化石燃料を大量に使用するようになりました。その伸びは加速度的で特に第2次世界大戦以降の「温室効果ガス」の排出量は戦前の4倍以上になっています。このため温室効果が過剰に高まり、地球の温度が上昇するという『地球温暖化問題』になっているのです。