循環型社会の家造り-32

2019.01.29
category: ブログ

 エスカレートする気密化は放っておいて、たとえ完全密封の家でもそうでない家でも、換気扇を24時間回しっぱなしで生活することを強要する法律です。
実際の生活において窓を開閉することなどおかまいなしに、すべての家に換気扇を24時間回し続けることを義務付けているのです。

これは既存の住宅にも適用される法律ですので、今換気扇が回っていない家の住人は、ほとんど法律違反をしていることになるのです。
罰則規定もなく、既存の家に検査に行くわけでもないので皆さんはあまりご存じないのでしょうが、知らない間にこんなにおそろしく、ばかげた法律が出来上がっているのです。

 さて、大手のハウスメーカーや家電メーカーがこれを放っておく訳がありません。
いや、むしろ彼らが主導してこのばかげた法律を作った側面さえあるのですが・・・。

 「これからの家には24時間換気システムが必要です。」「24時間換気システムがないと家が建ちません。」と、いっせいに宣伝合戦がはじまり、24時間換気システムの競争にしてしまいました。
これにだまされた方は多いと思います。また無知な営業マンは本気で、24時間換気システムが付いてない家は建たないと思っていたかもしれません。

 法律では「新たに換気システムを付けなさい」などとは一言も言っていません。
機械を使った換気方法で0.5回/時間の換気量を確保しなさいと言っているだけです。

具体的には第三種の換気方法を取れば、給気口を設けるだけで従来の家についているトイレ、浴室、キッチンの3箇所の換気扇の風量で充分に法律はクリアできます。
ただしそれらの換気扇のスイッチには「このスイッチは24時間切りません」というシールが必要にはなりますが・・・。