循環型社会の家造り-40

2019.02.08
category: ブログ

 また、仕方なく「開き戸」を使う場合でも、欄間を設けたり、壁の足元のみを開閉できるようにする工夫が望まれます。

これを発展させると、壁ですら固定して造るばかりでなく、天井から床までの大きな引き戸として可動壁にするという案も、検討できるようになってきます。
いずれにしても「室内の通気」は、家全体をひとつの空間と考え、必要に応じて仕切るという考え方が基本になります。

②夏モードの壁体内通気・・・

次は壁体内に風を通す工夫です。

一般的に木造住宅は、壁でも天井でも床でもその面を構成する面材(つまり石膏ボードや合板など)の中は空洞になっています。
つまり床下、壁内、天井内、屋根裏などはすべて空間になっています。

これらの空間は、普通に造ってもどこかしらでつながっているのですが、これを計画的に最低2センチメートル以上の通気層をつくってつなげます。

計画的に風を通すためには、これらの空間が外部とは遮断される必要があります。
この意味においては『季の家』も気密化住宅ではあるのですが、そのC値は2~3.0というところでほどほどの気密といえるものです。