循環型社会の家造り-47

2019.02.15
category: ブログ

2-9、パッシブハウスとしての『季の家』への期待

私の提唱する『季の家』は『夏を旨とした省エネルギー住宅』です。

そのために自然エネルギーの中でも「太陽」と「風」を使うことがもっとも有効だと考えるのですが、それは私が静岡県の西部地方で住宅を供給する者だからという理由にほかなりません。
つまりこの地方は、冬場でも雪が降ることはほとんどなく、国内でも日照時間がもっとも長い温暖な地域であるということ。
あわせて夏場は高温多湿で蒸し暑いが、常に季節風が吹いている地域でもあるということからです。

パッシブな家造りをしようとするならば、まず最初に地域特性を理解しなければなりません。
なぜならば、もともと家というものはその地域で生活するための器なのですから。

同じ家を北海道や北陸の豪雪地域で造ったとしたら、それは良い家と呼べるでしょうか?
極限に近い寒さの地域では、夏を無視してでも冬の寒さに対抗できる家を造るべきでしょう。
パッシブだから機械を使わないで、という発想よりも機械もフルに活用して暖房効率を上げた家のほうが、生活する人のためには良い家かもしれません。

冒頭にお話したように、あくまでも思考をパッシブにすることが肝心なのです。

「絶対にこれでなくては・・・。」「絶対にこうしなければ・・・。」ということはないのです。