循環型社会の家造り-54

2019.02.22
category: ブログ

 PTSD(心的外傷後ストレス障害)ということばを聞いたことはないでしょうか。
 DVというトラウマを体験した子供たちへの影響は計り知れません。発達段階によっても影響は異なりますが、幼いほどその障害は大きいといわれています。
 身体の傷は目に見えますが、心の傷は目に見えません。またその深さも計り知れません。それはDVという出来事が終わってからでも、PTSDとして、さまざまな形であらわれます。

3-3、アダルトチルドレン

 もともとは「アルコール依存症の親のある家庭に育った成人」を意味しましたが、現在ではアルコール依存症以外にも、ギャンブルや夫婦不和などの問題も含まれ、本来の機能を果たしていない「機能不全家庭」に育った人も含んでこう呼ばれています。

 また、普通の家庭であっても、両親が厳しすぎたり、過度に期待をかける場合など、子供が息苦しさを抱えて生きるときには、その家庭は「機能不全家庭」となることがあります。
 そのような家庭に育った子供は、心的な外傷を持ったまま、また過度の期待に答えようともがき、苦しみながら成長し、不信感と絶望感を抱え込んで内なる世界へこもろうとします。
そして、大人になることを拒否した大人として生活をしています。

 「自分がアダルトチルドレンか否か」は、医師の診断ではなく本人の自覚に任されていますが、自らがアダルトチルドレンであると確認することによって、それまで理由もわからず抱えていた生き辛さから、開放された事例も多いといいます。

 現在、家庭内児童虐待の観点からも注目されており、平成9年版の厚生白書にも掲載されました。

 その他、「家庭内児童虐待」「家庭内暴力」「アルコール依存症」「薬物依存症」等々。心の病といえるものは、限りなくあります。