循環型社会の家造り-56
2019.02.23例えば、子供部屋です。
玄関ホールから直接上がれる階段で、2階の快適な個室だとします。
子供は学校から帰って来たとき、親の顔を見ることもなく、直接自分の部屋に行く事ができます。
「ただいま」「おかえりなさい」という会話をめんどうだと感じれば、いつでも放棄できます。
子供は、食事、風呂、トイレなど、《必要なときだけ部屋を出ればよい》行動パターンで、生活することになります。
親は子供の帰宅すら、気づかないかもしれません。
こもっている子供が気になり、顔を見るたびに「あなた、何をしていたの。」と聞くでしょう。
一日に一回くらいなら、「ああ、気遣ってくれているな。」と思えるでしょうが、顔を見るたびとなれば、「いちいち詮索してきてうるさいな。子供が信用できないのか。」となり、ますます親を疎んじる、ということもあるのではないでしょうか。
かたや、個室は与えず、リビングについた階段から上がった2階ホールで、勉強や遊びをさせ、寝るときに仕切れるコーナーにベッドを置くような場合。
学校から帰れば、いやでも親の顔を見ながら、自分のスペースに行くことになります。少なくとも「ただいま」「おかえりなさい」の会話は放棄できないでしょう。
空気のつながっているスペースで、遊んだり勉強したりしますから、親は直接子供の行動を見ていなくてもニュアンスが分かります。
子供は常に声をかければ親がいる安心感の元に遊んでいる事になります。
ベッドのところだけ仕切れるのであれば、《必要な時だけ部屋に入ればよい》という行動パターンになります。