SDG’Sを目指して -13

2021.09.07
category: ブログ

ここで「木材」とはどういうものか説明し、住宅資材としての大切な指標をお話します。

 

1-5、そもそも「木材」とはどういうものか?

植物が地球上で唯一二酸化炭素を吸収してくれているということはご存知でしょう。これを具体的にいうと

「樹木は大気中から二酸化炭素として炭素を吸収し、太陽エネルギーと水とによって体内で炭素をセルロースやリグニンという炭素化合物に変え、自らの体を作っていく。」

ということです。

つまり木材は大気中の二酸化炭素が炭素化合物として固まったもの、と考えればよいのです。そしてこの炭素化合物は燃やしたとき以外は二酸化炭素に戻ることはありません。

 

その炭素化合物で無数の細かいストローを束ねたように繊維を作り、体中に水を運びます。木の種類(これを樹種と呼びますが)によってこの繊維の大きさや成分が違うために、木目や強度や硬さなどの特性に違いが出るのです。

一般的にこのストローが細く繊維が密であれば、木目は細かく硬い木になります。これが広葉樹(葉が広い落葉樹)です。反対にストローが大きく繊維が広ければ、木目が大きな柔らかい木になります。これが針葉樹(葉が針のように尖っている常緑樹)です。この2つは成長の早さに差があり広葉樹に対して針葉樹のほうが成長が早く、その分繊維もまっすぐです。建築の構造材として使われるのは主にこの針葉樹です。